恐怖は背を向けているときが一番怖い

僕たちは一人では生きていけません。

生まれてこのかたずっと
誰かのお世話になっています。

毎日食べている食べ物だって、
来ている服だって、住んでいる家も
誰か他の人が作ってくれたもの。

それを自分のものであるかのように
思っています。

物だけではなく、
毎日過ごしていくうえで
人との関わり合いも欠かせません。

自分は本当に周りの人たちのおかげで
成長できているなあと思います。

僕もその人たちにとって
喜ばれる存在でありたいと
常々思っています。

経営者となると、「いい人」である
だけではやっていけません。

時には誰かを厳しく戒める時もあれば、
自分の盲点を突かれて考えさせられる
こともあります。

世の中にはいろんな人がいます。

子供の頃から苦労してきた人もいれば
ぬくぬくと温室で何不自由なく育った
人もいます。

苦労した方がいいとは言わないけれど、
いろんな経験をして、いろんな人に会って、
崖っぷちに立つ経験もして、必死な時期を
過ごすと、人として成長できます。

もしあなたが鬱になったのなら
鬱になる人の気持ちがわかります。

もしあなたが経営者で部下のことで
悩んでいるのなら、そういう人の
気持ちがわかります。

もしあなたが一文無しになった経験が
あるのなら、貧しい人の気持ちがわかります。

もしあなたが親しい人を亡くしているなら
愛する人を失う悲しさを知るでしょう。

これらのことはそれが起こっているときは
辛いことだし、できれば経験したくないことです。

でも起こるときは起こるし、
自分の目の前で起こっているのなら
目をそらすより、それに直面した方がいいです。

「辛いこと、苦しいことは嫌です」
と問題を避けているのなら、常に
人や自分から逃げていることになります。

逃げると、いっときの苦しさからは
逃れられます。

けど、それにちゃんと向き合うまでは、
それはあなたにつきまといます。

逃げても逃げても追いかけてきます。

向き合うと決めて、きちんと向き合えば、
直面した瞬間から、その恐れは
小さくなっていきます。

恐怖は、背を向けているときが
一番怖いです。

自分は本当はダメ人間で、
どうしようもないやつだと
認めたくない。

「まだまだできる」と思いたい。

でもそれは自分のダメなところを
認めて受け入れてこそのもの。

パーフェクトな人なんていません。

誰だって苦手なことはあるし、
何かしらできないこともあります。

自分にはそんなところがあると知って
その弱さを受け入れる。

自分の弱さを認めることは強さです。

自分の弱さを認められないと
人のせいにしてしまいます。

それだといつまでたっても
自分は変われせん。

自分の至らなさを認めたからといって
それに甘んじるわけではありません。

認めるからこそ改善できるし、
対策を練れます。

何事も自分。
自己責任です。

人は自分を見せてくれる鏡。

物事がうまくいかないときは
自分を省みる。

人のせいにしない。

人は教えてくれています。
無意識にかもしれないけど。

僕たちは自分のフィルターを通してしか、
物事を見ることができないから、
そのフィルターをチェックするしかない。

そうやって自分を改善していくと
出会う出来事や人も変化していきます。

すべてが教訓。

毎日いろんなことを学ばさせて
いただいています。

本当にありがたいことです。

感謝しながら、
日々成長していきましょう。

原田正文