ネイティブ・アメリカンは
7代先の子孫のことを考えて
今すべきことをするという発想を
持っています。
祖父母、父母がいて、自分がいる。
そして、自分、自分の子、その孫
までは考えやすいです。
この範囲はほとんどの人が
考えているでしょう。
自分が接することができる範囲が
ほぼここまでですから。
しかし7代先となると、
自分の孫の孫の孫までなります。
こうなってくると
想像が難しくなりますね。
どういう時代になっているかも
わかりません。
僕たちがここにこうしていられるのも、
僕たちの先祖のおかげです。
いろんなものが開発され、発明され、
そのおかげでずいぶんと生活が楽になりました。
第二次世界大戦が終戦したのが、1945年。
今年は2018年ですので、73年前です。
戦争を経験したことのある人が
どんどんと減っています。
戦後の高度成長期に、物質的に
豊かになれば幸せになれると
みんなが頑張った時代。
そのおかげで今は物にも情報にも溢れ、
生活には困らない時代となりました。
73年経っただけでもずいぶんと
生活は変わりました。
これが200年、300年先となると、どうでしょう?
ちょっと想像し難いですね。
AIの発達で変化は加速しています。
7代先など気の遠くなる話です。
僕たちの想像をはるかに超えた世界に
なっていることでしょう。
しかしどんな時代にも
言えることがあります。
人は幸せでありたい。
ということです。
物がない時代には、
物があれば幸せになれると思い、
物が溢れる時代には、心の豊かさや
精神性が求められます。
200年、300年先には世の中が
どうなっているかは想像を超えています。
想像は超えていますが、
本質的なものは変わりません。
ざっくり見て、
200年前は明治時代。
300年前は江戸時代。
日本は創業100年を超える企業が
他国に比べて多いです。
半分近くが製造業ですが、
もともと職人業の伝統技術だったのが、
時代の変化とともに新しい製品として
開発されています。
伝統を守りながらも、時代の必要に
応じて、変えるべきところは柔軟に
変えていきます。
しかしその根幹となる技術や世界観
からは外れません。
自分さえ良ければ、今さえ良ければ、
という考えではなく、
和の思想や、自然とともに生きるという
東洋的な人生観が反映されているからでしょう。
自分の会社や、今やっていることが
200年、300年先を見据えているか?
必要とされるものを提供し続ければ、
必要とされ続けることになります。
原田正文