ルールもビジョンもない会社で一千億円

世の中にはすごい会社があるもんだなと思います。

ブラジルのセムコ社という
会社をあなたはご存知ですか?

2代目の社長がTEDにも出てるので
聞いたことある人もいるでしょう。

「奇跡の経営」って本も出ています。

この会社のことを
ある社長さんから話を聞きましたが、
びっくりしました。

その会社、1代目から引き継いで
今は2代目の経営者で30年ぐらいしてるそうです。

ということはすでに50〜60年は
続いている会社です。

規模は社員5000人の大手企業です。
売上が一千億円だそうです。

やっている事業は、製造業やその他いろんなことを
多岐に渡ってしています。

この会社の何がすごいかって、
ルールがほとんどないこと。

会社に行っても行かなくてもいい。
何時に行っても行かなくてもいい。

会社に業務フローがない。

この順でやってください、というのがない。

部下が経費をいくらでも使っていい。

部下が、ドバイにビジネスチャンスがあると言って、
勝手にビジネスクラスに乗って行ってもいい。

経費を承認してくれるところもないし、
承認するところ、チェックもない。

役員やCEOとかもいない。

フレックス制。

仕事する場は軽く設けてあるけど、自由なので、
世界のどこにいようが知ったこっちゃない。

会社の長期計画や事業計画書もない。

さらに会社のミッションもビジョンもない。

ルールがほとんどないんですね。
驚きです。

どの部署に行ってもいいし、
入った人は、働き方も、業務委託でも、従業員でも、
パートでも、正社員でもなんでもいいです。

自分で選べます。

新規事業を作りたいなら、
手を上げて社長に相談して、やります。

上司がいるかいないかも自分で決めれます。

給料も自分で申告。
そして承認する人もいない。

何もルールも機密もないのに
5000人の従業員がいて、売上も上がっています。

そんなとんでもない会社があります。

それだけでもすごいのですが、
もっとすごいのは、

この会社は始まって数年のベンチャー企業でもないし、
インターネットやソフトウェア会社でもないし、
十数人の規模でもなく、

2代目が30年以上続いている製造業なんですね。

製造業だったら普通、
会社で作業することあるだろうに、
来ても来なくてもいいってどういうこと?
って思いますよね。

そんな会社なら、
人の金を使いまくったり、
働かずにサボるんじゃないか?
と思ってしまいますが、

売上が一千億円です。

成績も上がっているし、
社員も増えているそうです。

そして、社員の5000人が
ほとんどやめないんだそうです。

この会社は普通にアメリカの大手と
業務提携しているちゃんとした会社です。

なんでそんな風で成り立っているのか?

世界中の経営者がびっくりしてるわけです。

この会社の社長は、

なんでスーツなのか?
なんで会社に来ないといけないのか?
なんで給料は上が決めるのか?
役員ってなんだ?

っていうのをとことんまで考えて、
この会社を作ったんだそうです。

もしあなたが、

会社には通勤しないといけない。
毎朝、満員電車乗って行かないといけない。

と思っているのなら、
もっと頭を柔らかくしましょう。

実際にこんな会社が実在していますから。

会社はこういうもの。
お金を稼ぐことはこういうこと。
会社ではこう振る舞うもの。
給料はこのぐらい。

と思ってしまっていると、
そこから抜け出せません。

いつまでたっても搾取される側。

上から仕掛けられることをそのまま鵜呑みにして、
いいように人生を振り回されてしまいます。

でもそれが普通だと思います。

大半の人がそんな風に考えてます。

だからこんな会社があるって聞くと

どうやって成り立ってるのか?
あり得ないと思うわけです。

実際、こんな風になるのはすごく難しいです。

一人一人が自分の行動に責任を
持たないと成り立たないです。

だからかなり意識が高いです。

もうすでにそういう環境ができているから、
そこに入ったら、そこに見合うように
自分を自制できないといけない。

会社に行かなくてもいいからって
サボる人はこの会社にいられなくなります。

自分で自分の約束を守れる人だけが
こういう環境でやっていけます。

自由なスタイルで働きたいと思うなら、
自立していて自分を律することができる
ことが大事です。

やることを人に頼っていては結局、
時間と場所に拘束された雇われの身に
なってしまいます。

一つ一つのことに疑問を持って、

なんでそうなのか?
本当かどうか?

と問う姿勢が、
あなたに自立心をもたらします。

原田正文