若手エリートの悲劇

僕は、ある団体に無償で関わってますが、
そこには起業したい20代の若い子たちがいます。

この子達はめっちゃ優秀な人たちで、
某大手人気企業に主席で入るようなエリートなんですね。

みんなの前で、新入社員発表に選ばれたりする
ぐらいの子達がいっぱいいます。

もちろん学歴もよく、いい大学出てます。

この子らに関わっててすごく思うのですが、

すごくファンタジーに生きていて、
リアリティに生きていないんです。

頭いいから、どんどん未来の目標設定とかして、
イメージするわけですよ。

俺は、将来こうなるんだ、起業するぜ、
と夢を語ると、

すごいなー、素晴らしいですね、さすがです。

会社作ったら、社員で雇ってくださいー。

と盛り上がって気持ちよくなります。

気分だけは成功したみたいになるんだけど、
これがヤバイ。

特に企業のエリートに多いです。
日本社会の優秀と言われる人たちに多いです。

現代社会の縮図だなあと思います。

つまり、
勉強は頑張ってきたかもしれないけど、

そういう人たちって、
こうすれば正解だっていうことを
教えてもらってきてるわけですよ。

次の階段はこの階段ですよ、
次の階段はこれですよ、

と用意されてきてたわけ。

このレールに乗っかって行くために
今まで努力して勉強してきているので、
ある程度、道が固められたところしか行かないんですね。

不確定要素があると、そちらに行こうとしない。

今の子たちは全然動けないです。

起業して何々していって、といろんなこと知ってます。

上場企業の財務指標とか読んだり、
色々ニュースに流れてくる情報は知っていて、
どこどこの企業が上場したとか、
株式公開したとか知っているけど、

じゃ、お前これやった?

というと、

え、なんですか?それ?

って話になります。

期待の先取りばっかりしているから、
妄想を膨らませてしまってて、

そうするともう全然動けないです。

情報ばっかりピックアップして、
いい気持ちになってます。

これって、すげー、やばいです。

本人が気づいてないから余計やばい。

スキー滑ったことないけど、
スキーの滑り方の説明はすごくできるし、
スキーのいろんな知識がある。

それで自分はスキーのことを
よく知ってると思い込んでいる。

この違和感に気づけていない。

それがヤバいです。

行動や実体験が伴ってないのに、
自分は話がわかっている、できている
と思ってしまっています。

バーチャル世界にいるようなもんで、
現実世界に出てこれない。

知ってる、できてる顔する前に
まず雪山行ってスキー滑ってこいー!

って言いたくなります。

あなたも期待の先取りをしすぎて
動けなくなってませんか?

プライド捨てて、愚直にバカになって
やることやった方が早く成功しますよ。

原田正文