徳貯金と罪悪感貯金

人の本性は、苦しい時や逆境に
ぶち当たった時に現れると言います。

調子のいい時は誰でも
機嫌よくなれます。

ピンチになった時や、
いざという時にどんな行動に出るのか?

そこにその人の本質が見てとれます。

と同時に、その人がどんな風に
日頃、過ごしていたかも見えてきます。

普段から人を助けたり、手を貸したり、
見返りを求めることなく、
人のために何かをしている人は、
自分がたいへんな状況に陥った時に、
いろんな人から助けてもらえます。

また最悪の事態を回避できたり、
思わぬヘルプが訪れたりします。

運もその人に手を差し伸べ、味方します。

日頃から威張っていたり、
調子のいい時だけいい顔してたり、
人から奪うことばかりしてると、
いざという時にそのしっぺ返しを受けます。

世の中、不条理なことはたくさんありますが、
それでも目の前の人を大切にして、
人が見ていなくてもゴミを拾って捨てたり、
世の中や人のためになることをしていると、
思わぬところで助けられます。

徳を貯金するようなものです。

寄付や人助けや善行を人知れずやっていると、
何かあった時にその貯金から運が引き出され、
悪いようにはなりません。

日頃から人を騙すようなことをしていたり、
自分に嘘をついていると、徳の代わりに
罪悪感が貯金されていきます。

罪悪感がたまっていくと、
自分を罰する方向に向かい、運が悪くなります。

徳がたまっていくと、運が良くなります。

人から慕われている人、信頼されている人は、
見返りなしで、いろんなことを人に与えています。

損得勘定で接していたり、
メリットがないなら何もしない人は、
人からも好かれませんし、運にも逃げられます。

人に何かしてもらえることも大切ですが、
人になにかしてあげられる人は、
多くの人から感謝されます。
徳の貯金も増えていきます。

この貯金は急に貯まるものではありません。

日頃から人徳について考えること。

偽善ではなく、心から良くしたい、
みんなに幸せになってほしい、
良い世の中になってほしい
と考えて行動すること。

心で考えていることは、
言わなくても、その人の振る舞いや
雰囲気ににじみ出てきます。

人徳のある人はただそこにいるだけでも
周りの人を心地よく幸せにします。

仏様のように、
ただいてくれるだけでありがたい。

存在そのものがありがたい。

そんな人は素晴らしいですね。

原田正文