ポジティブの裏側では

世の中ではポジティブなのは
いいこととされています。

もちろん明るく笑顔で
周りの人たちをハッピーにさせ、
問題が起きても前向きに取り組むことができる。

それはとてもいいことです。

前向きに物事に取り組む方が、
悲観的、否定的、批判的になっている
よりもうまくいく確率はかなり上がります。

しかしポジティブ思考になりすぎると、
バランスを崩してしまいます。

どこかいびつというか、
無理している感があります。

ポジティブでいなければ、と思う人は、
ネガティブな感情や思考は悪いことだ
とそれらを否定してしまって、
表に出さないように抑圧します。

無理やり抑えつけられたものは
シャドーとなって自分の中に
蓄積されていきます。

どこかで発散しないと、
病気になったり、鬱になったり、
どこかでそのひずみが現れてきます。

完璧な人間などいません。

ポジティブな部分とネガティブな部分、
両方あるから人間です。

ネガティブに感じることもいろいろと
あるから学んで成長できます。

ポジティブなことよりも
ネガティブに感じることからの方が
学びがたくさんあります。

ポジティブであろうとすると、
「どうにかなるさ」と楽観的に
物事を捉えます。

そのため詰めが甘くなってしまうことがあります。

ポジティブであることは大事ですが、
何でもかんでもポジティブに受け止めてしまうと、
苦しかったり辛かったり悲しかったりする感情を
感じないように避けてしまいます。

しかしそれらのネガティブな感情を感じることで、
人はより人間として成長していけます。

ネガティブになることがあっても
それを悲観しなくてもいいです。

とらわれ過ぎないこと。

そして、しっかりと向き合う。

そこには成長の種が埋まっています。

原田正文