人に貸した本は返ってこないと思え

借りた金のことは忘れるけど、
貸した金のことは忘れない。

僕たちにはこの傾向があります。

あなたにも覚えがないでしょうか?

貸したお金や本、DVD。

あいつに貸したけどまだ戻ってこない
とイライラしてたら、
自分も誰かに本を借りていた。

けど誰に借りたかすら忘れている…

なんてことが。

僕たちは、
人から与えてもらった恩は忘れやすく、
人に与えた恩は忘れない傾向にあります。

ギブアンドテイクという考え方があります。

与えたら見返りが返ってくるものと
思っている人が多いです。

誰かに何かしてあげたら
代わりに何かしてもらえる。

日本にはこの文化が根強いですね。

お中元やお歳暮のお返しとか、
香典返しや内祝いのお返しなどが
定着しています。

これを当然と思ってしまうと、
何かをする時に返ってくることを
期待してしまいます。

返ってこなかったら、
「してあげたのに何もしてくれない」
という話になってしまいます。

してもらうことを期待するのなら
それは本当のギブではありません。

「返報性の法則」があります。

人は、何かをしてもらったら
お返しをしたくなるという心理のことです。

これは催促せずとも
自然とそうなるものです。

そこを「与えたから返せ」と
期待するべきではありません。

返ってこなくてもいいから与えたい
と思える自分でありたいですね。

返ってくるかどうかにおかまいなしで
与える精神を持ちたいものです。

自分が一生懸命頑張ったとしても
手柄は人にあげてしまえばいい。

最初っからそのつもりでいれば
気になりません。

気にしない。
やったことは忘れる。

ただし人の恩は忘れない。

自分が人にできることなんて
ほんのちょっとだけ。

ちょっとした限られたことです。

それにこだわって「やったやられた」
と気にしてもしょうがありません。

与えて与えて与えて、
これでもかってほど与えて、忘れる。

自分を手放してしまったほうが
世界は開けるし、味方してくれます。

自分のこだわりに執着すると
小さく止まってしまいます。

「自分で汗をかきなさい。
手柄は人にあげなさい。
そして、それを忘れなさい」

という言葉があります。

僕はこれを胸に刻んでいます。

そういう自分でありたいと思って、
毎日挑戦しています。

原田正文